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祝島自然エネルギー100%プロジェクトとは、1982年に発表された祝島の沖合の対岸に位置する長島の田ノ浦に、上関原子力発電所を建設する計画を阻止するために立ち上げられたプロジェクトである。
祝島の90％の住民がこの計画に反対し、約30年間反対運動を行ってきた。原子力発電所が建設されると、長島の海岸線の半分が埋め立てられ、生態系にも悪影響が及ぶことが懸念された。原子炉を冷却するため取り込まれる大量の海水には、海中の小さな生物も含まれるため、様々な生物や食物連鎖に影響が出る可能性がある。
そこで、島外からも支援を得ることができる「1％ for 祝島」という寄付プログラムを開始し、その受け皿となる一般社団法人を立ち上げ、「祝島自然エネルギー100％構想」の支援と運動の輪を広げていこうとしている。
すでに島の一部の家屋では、屋根にソーラー発電機を設置し始めており、余剰電力の買い取り制度も活用しながら、その普及と施工を徐々に広げていこうとしている。
また、このプロジェクトでは集まった支援金を基に、今後エコツーリズムや、食品、アートといった分野にかかわる事業もあわせて手がける計画があり、他の国内の過疎や高齢化で悩む地域にとっても、新しい可能性を開くことが期待されている。