自然エネルギー用語辞典関連のよくある質問と回答集(FAQ)です。こちらをサービスご利用の際に感じた疑問などに参考にしてください。今までにきた質問をもとに作成しております。 こちらで解決しない場合は
お問い合わせフォーム よりお問い合わせください。
自然エネルギー用語辞典
Q.再生可能エネルギー 全量買取 |
再生可能エネルギーの全量買取とは、温室効果ガスを発生させない自然エネルギー全てを、電力会社が買い取ることを義務づけることである。現状では、太陽光発電の余剰電力について買い取りが実施されており、2012年度の導入を目指している。
民主党が温室効果ガス25%削減への施策の一つとして公約に盛り込んでいるものであり、買い取り対象を広げることで、太陽光や風力発電の導入を促す狙いがある。
「地球温暖化対策」のみならず、「エネルギーセキュリティの向上」、「環境関連産業育成」の観点から、低炭素社会と新たな成長の実現に大きく貢献するものである。
再生可能エネルギー全体の導入を加速化する観点から、実用化された再生可能エネルギーである太陽光発電(発電事業用まで拡大)、風力発電(小型も含む)、中小水力発電(3万kW以下)、地熱発電、バイオマス発電(紙パルプ等他の用途で利用する事業に著しい影響がないもの)へと買取対象を拡大する。
全量買取の範囲としては、メガソーラーなどの事業用太陽光発電をはじめとした発電事業用設備おいては、全量買取を基本とする。住宅等における小規模な太陽光発電等については、省エネインセンティブの向上等の観点から例外的に現在の余剰買取を基本とし、今後具体的な方法について検討する。
新設・既設の取扱いとしては、新たな導入を促進するため新設を対象とすることを基本とする。しかし既設設備についても稼働に著しい影響を生じさせないという観点から、価格等に差をつけて買い取る等、何らかの措置を講ずる。
太陽光発電等の一部を除いた買取価格については、標準的な再生可能エネルギー設備の導入が経済的に成り立つ水準である、15~20 円/kWh 程度を基本とする。
また、エネルギー間の競争による発電コスト低減を促すため、一律の買取価格とする。 今後価格の低減が期待される太陽光発電等の買取価格については、価格低減を早期に実現するため、当初は高い買取価格を設定し、段階的に引き下げる。
太陽光発電等を除いた買取期間は、設備の減価償却期間等を参考にして設定し、15~20 年を基本とする。太陽光発電等の買取期間については、10年とする。本制度により、電力部門のエネルギー自給率の向上とグリーン化が進展することや、買取費用の回収に係る制度を安定的に実施していく観点から、諸外国の例も踏まえ、電気料金に上乗せする方式とすることを基本とする。 全ての需要家が公平に負担する観点から、電気の使用量に応じて負担する方式を基本とする。地域ごとに再生可能エネルギーの導入条件が異なる中で、買取対象を拡大するに当たって、地域間の負担の公平性を保つため、地域間調整を行うことを基本とする。
安定化対策については、電力需要が特に小さい日等に備えて、将来的に、蓄電池の設置や太陽光発電等の出力抑制を行うなど、国民負担を最小化しつつ、再生可能エネルギーの最大限の導入を可能とするような最適な方策を、今後検討していく。
また、将来的な系統安定化に関する技術開発動向や、実際の系統への影響等を見据えつつ、必要に応じて制度の見直しを検討する。 再生可能エネルギーの導入量等を注視しながら、3~5年後を目安として、必要に応じて機動的に制度を見直す。制度設計の詳細等についても今後事務的に検討を行っていく必要がある。
|
|